週末

2006年8月6日 恋愛 コメント (2)
「3時に出たいんだけど、良い?」

金曜の夜残業になら無い様に急いで仕事を終わらせ家に戻り
海へ行く支度をし終えた20時。私は布団に入る準備を整え
彼に連絡を取ると、彼はそう言った。

アサイチ。

彼は本物のサーファーだった。
無風状態の朝イチの海には鏡の様にきれいで美しい波が立つ。
その波を誰にも渡したくないのだ。
誰もいない海に一番乗りしたいのだ。

そしてその日も、もちろん一番乗りだった。
その時の嬉しそうな彼の笑顔は、今も心に焼きついている。

翌日

2006年7月24日 恋愛
月曜の帰りは早い。
週末の遊び疲れで仕事は早々に切り上げて家路に急ぐのが習慣になっていた。

それは、私が家路へと急ぐ帰り道だった。

彼から一通のメールが届いた。

昨日はあんなにウキウキした気持ちで楽しかったにもかかわらず、私は不思議と、もう彼と一緒に海に来る事はもう無い様に感じていた。
なぜだか分からないが、勘とでも言うのか、勝手にそう思っていた。

「来週も波良さげだよ!また一緒に行こう。いい波乗りてー!!」

と、そう彼からのメール。
きのう行ったばかりなのに、もう次の週末の波のことしか考えてない彼が可笑しかった。私の勘はあっけなく外れたが、そのメールを受け取って、私は飛び上がるくらいに嬉しかった。ターミナルの人混みを掻き分けながら、私の顔には自然と笑みがこぼれていた。

急ぎ足だった私の足は更に速まって、まっすぐと家路に向かった。

2006年7月18日 恋愛
迎えに来てくんないのかよ・・・。

と、心の中ではちょっとムッとしながら、板を担ぎ電車で新小岩の彼の家へと向かっていた。10月にしては暖かい日。私はTシャツを着ていた。

駅から続く裏通り、道に面したベランダに仁王立ちし笑顔で手を振ってる彼は、とてもさわやかな印象だった。

その日、波が良くないのは、とっくに予報で分かっていたけど、彼と初めて二人になる空間がたまらなく私の気持ちをウキウキさせていた。
急いでランクルの後ろに荷物をつめ込み、彼の愛する鹿島へ向けて車を走らせた。
川沿いの道を思いっ切り飛ばして、鹿島へと向かった。

彼が意外と方向音痴だったり、渋滞するとイライラしたり、おなかが空くと黙り込んだり、こんな音楽聴くんだぁーとか、今まで知らなかった彼が色々と垣間見れて、私のウキウキした気持ちを更に増幅させていた。
食べ物の好みがいっしょだったり、洋服の趣味が一緒だったり、音楽の趣味も似てたり。そんなちっちゃな事がとんでもなく嬉しくて、波なんてちっとも良くないのに、とてつもなく楽しかった。
私は、鹿島のパワーのある波と、同時に、彼の事もすっかり気に入ってしまった。

けどその反面、不思議と、二人で海に来る事はもうないだろうな・・・とも感じていた。

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